42.195㎞だからこそのドラマ

ランニング

「マラソン」という言葉は、紀元前490年、ギリシャで起きた「マラトンの戦い」がそのいわれだとされています。

マラトンに上陸したペルシャ軍を破ったという報の伝令のため、1人の兵士が40㎞以上の距離を走り、城門にまでたどり着きます。

勝利の声を発したその時、倒れ、そのまま息絶えた…これがひとつめのエピソード。

第4回ロンドンオリンピックのマラソン競技で、イギリス王妃の注文によって、もともとの距離が延長されて42.195kmになったといわれています。これがこの微妙な距離のはじまり。

さて、そのロンドン大会のマラソンで、イタリアの選手が最初に競技場に戻ってきました。しかし暑さと疲労により、競技場に入ったところで力尽きて倒れてしまいます。

その後、係員が手を貸し、彼は何度も倒れながらゴール。しかし他者の手を借りたことで失格となってしまいます。これが2つ目のエピソード。

1924年、第8回パリオリンピックのときから42.195㎞に統一されたのですが、それにはこのふたつのエピソードが大きく関わっている気がしてなりません。

いずれもゴールを目前にして、あるいはゴール地点での壮絶なドラマ。

テレビで見ていても、レース最終盤のデッドヒートのシーンには釘付けになりますよね。

実際、もしフルマラソンが40㎞だったら、私もとっくにサブスリー。どうして?という恨み節も出ますが(^^;

そしてこのプラス2㎞ちょっとがあることによって、未だに2時間を切るランナーが現れていません。

どんどん進化している状況ですから、近い将来に出るのでしょうが、100mの9秒台と同様、このサブ2という数字も人を惹きつけてやまない数字になるはずです。

残り2,195mは果てしなく遠い。でもあまりに魅惑的な距離です。

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