昨日の話。お昼頃、家にいたA子さんのところに電話が。
ナンバーディスプレイを設定していて、フリーダイヤルの0120であれば出ないことにしているそうですが、昨日は普通の番号でした。
「〇〇区役所ですが、医療費還付金の通知が届いていませんか?」
番号も普通、区役所からの電話、口調も丁寧、さらにA子さん、最近お子さんが入院されていたこともあり、すっかり信じてしまいました。
聞けば、信じさせるための手管がすごいです。
たとえば還付の案内は緑色の封筒で、昨年12月10日に送っているとか、
手続きの締め切りが6月10日までなのにまだされていないとか。
医療費の還付は5年に1回だとか。
数字や色を細かく言うことで、相手にイメージを持たせやすくするんですね。
A子さんもフリーダイヤルでなかったことで最初の警戒心を解いてしまっていたので、そのまま話を聞いてしまいました。
緑色の封筒を探してくださいと指示を受けて家の中を探し、また電話があってやっぱりない旨を言うと、こちらから銀行に伝えておくので、そちらに通帳とキャッシュカードを持って行ってくださいと。
そのあと銀行の行員を名乗る男から、またまた丁寧な口調で電話がかかってきます。
いわゆる劇場型ですね。
結局A子さんは、還付なのにキャッシュカードを持参ということに疑問を感じ、インターネットで調べたところ、まったく同じ手口で詐欺事件が起きていることを知ります。
で、銀行の行員を名乗る男に、「これがもし詐欺だったらどこに言えばいいですか?」と告げたら、そこで電話が切れたそうです。
そのあと区役所と警察に連絡しましたが、対応は難しいと言われ、それでこの件は終了。
これだけ騒がれていて警戒しているはずなのに、ちょっとした思い込みから信じてしまうんですね。
電話の相手に丁寧な対応を、と心掛けているいい人ほど途中で疑ったり出来ないんでしょう。
そういう電話があったら、とにかく何も聞かずに切るか、それが出来なかったら「忙しいから後でこちらから掛けます」と言えばいいでしょうか。
いずれにせよ、騙されるときは最初のやり取りが全てですね。
信じてるから人に相談する発想も出てこないし、あとはいつのタイミングで気がつくか。
いや、お互いに気をつけましょう(^_^;)
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