「無尽」の効用

日々のこと

先週の日曜日、月1回の「無尽」がありました。

他県の人にはたぶん意味不明のこの会、人間関係が希薄化した現代では、ある意味すごい組織です。

内容についてはこの記事が分かりやすいでしょう。↓

https://news.mynavi.jp/article/20130414-a027/

私が参加しているのは、住んでいる戸数60ほどの地域の人たちの集まりです。年齢は40代から60代、世帯主がほとんどで、いわば自治会の中心メンバーとなるべき人たちです。

毎月7,000円という少なくない会費を徴収するにもかかわらず、戸数の半数近くが参加して、月に一回近所の食堂に集まって飲みながら歓談します。

会費が高額なのは、年に一度の温泉旅行のため。この1泊2日だけはみんな万難を排して参加します。(参加しないとほとんど会費が戻って来ないという事情もありますが)

もちろん仕事も趣味もバラバラ。共通の話題も特にありません。けれどだからこそ、フラットな関係と会話が成立します。

普段の会話はそれほどなくても、ここでのコミュニケーションが地域の活動に生きてきます。

役員を決めたり、行事の連絡や勧誘をしたり、集金したりという雑多で面倒なことが、比較的スムーズに進みます。

夏のお盆には、この会主催でお祭りを開きます。一件あたり約2,000円を徴収し、来る人はすべて食べ飲み放題。

焼き鳥や焼きそば、かき氷などすべて会員の手作りで、東京から演歌歌手が来たり、バンド演奏があり、カラオケあり、豪華賞品が当たる抽選会あり。

200人以上が参加して、町長の挨拶あり、とても60戸の地域のお祭りには思えません。

「無尽」には参加の強制力も圧力もありません。メンバーが入れ替わりながらも、これがもう40年以上も続いているというのもなかなかないでしょう。

昔ながらの風習には、そろそろ見直さなければならないものもたくさんあります。けれど、こうした繋がりはやはり大事ですよね。

この県の健康寿命が長いことにも一役買っていると思います。

https://mainichi.jp/articles/20180309/k00/00e/040/200000c

ただ、高齢化の波がやって来ていることも間違いないのですが…

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