GPSウォッチの功罪

ランニング

ガーミンのランニングウォッチを使い始めてそろそろ10年くらいになるでしょうか。

10年前はラップの測れるストップウォッチで全然満足できたのですが、一度GPSつきになってしまうともう戻れませんね。

高額な買い物なので、買うときはかなり勇気がいりましたが、何と言っても走った距離、速度、高低差、走った場所までみんな記録してくれるわけですから。

今まで手書きでノートに書いたりしてた手間もなくなるのに加え、そのデータの統計や分析までしてくれる・・・ありがたい限りです。

さらにこの10年の間にGPSウオッチもかなり進化しました。

最初に買ったのはForerunner405でしたが、かなり大きくて重さも60gありました。そのあと735に変えたのですが、こちらは40gとかなり軽くなり、走るときの負担が減りました。

バッテリーの持続時間も長くなり、ふだんの練習やフルマラソンであれば充電の必要はまったくありません。(ウルトラでも設定を変えればたぶん持つのでしょうが、いつも途中でなくなります(^_^;)

さらに405の時は心拍ベルトを胸につけて走っていたのですが、この装着が結構面倒でしたね。

短い時間で練習したいときにいちいち胸に巻くのも時間がもったいないし、レースの時にはスピードを上げるので、ベルトがずれたり逆に圧迫したりすることもあってちょっと不快でした。

735は本体の裏にセンサーがあるので、その手間からは完全に解放されました。

もうひとつ、405のときにはデータの転送をパソコンに接続しないとできなかったのが、現在はBluetoothで簡単にできます。

パソコンそのものが不要になり、ほとんどスマホひとつで事足りるのも助かります。

・・・と、いいことづくめなのですが、この前ちょっと思ったことがあります。

月間の走行距離を自動で計算してくれるので、目標の数字まであとどれくらいかすぐに分かるのですが、そのため時計がないと、走っても距離に加算されないな、と考えてしまうんです。

よくラン仲間と冗談で「距離稼ぎ」と言うんですが、どちらが速いかでなく、どちらが多く走ったかを競うために走る。レースのためでなく、距離のために走る、という本末転倒です。

だからたまに家で充電したまま時計を忘れてしまうと、走るモチベーションが上がらないんです。

昔はそんなこと気にしないで走れていたはずなのに、いつの間にか数字、データにこだわることが先になっているよなと。

走ることは、格好良く言えば自然と一体化することなのに、そんなふうに数字が優先してしまう、というのはなんか違うんじゃないかなと。

それで、たまには時計なしで走ってやろう! と意気込んでみます。

自分のペースで気持ち良く、風だけを感じて。前だけを見て、何にもとらわれずただ走る。

・・・いえ、考えるだけなんですけどね(^◇^;)

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