ついに定員満たず⁉︎
今年2020年の富士登山競走、山頂コースは結局2,500人の定員に満たないままエントリー期間が終了したようです。
間違いなく新型コロナウイルスの影響ですが、感染への恐怖というより、もっと広い意味での不安感が頑健なランナーにまで広がっているということですね。
大会日程が1週間早まり、加えてそんな危惧もあったので、私も今年はエントリーしませんでした。
というより生活状況が変わる4月から、このきついレースで完走できるだけの練習ができるか、という不安の方が大きかったでしょうか。
最初に山頂コースを走った2011年を思い出します。
残り52秒での完走
富士登山競走自体に初めて出たのは10年前。当然まだ山頂を走る権利はないので5合目コースです。
このときは一人で出場したこともあり、試走などもした記憶がありません。普通のレースと同じように平地で練習して臨んだと思います。
それでもタイムは2時間12分台。それほど関門時間を気にすることなく走れました。
問題はその翌年、山頂コース初挑戦の時でした。
ここでも試走をした記憶がないのですが、そうだとすると甘すぎますね。(反省して翌年からは確実に1回はしていると思います)
富士吉田市役所をスタートして山頂まで21km。標高差は約3,000mです。それを4時間30分で行かなければならないという過酷なレース。そんな簡単に完走できるわけがありません。
とりあえず制限時間内にゴールはできたものの、それまで経験したことのない辛いレースでした。
いまその64回の記録証を見てみたのですが、やはり五合目を2:02:38で通過してから八合目まで1時間50分、そこからさらに山頂まで36分以上かかっています。
順位を見ても馬返しから400人以上越されたことになっていますが、いや、ほんとうにきつかった…
五合目からの富士山は、もうガレ場か岩場しかなく、おまけに吹きさらしで風や霧の影響も半端なく受けます。
気温も大幅に下がり、もちろん高度は3,000mを軽く越えていきますから、呼吸も苦しくなります。
ガレ場はとにかく滑るので、一歩一歩しっかり地面に置くのですが、疲れた脚では踏ん張りがききません。
それで滑ってしまうとまた余計に疲労が溜まり、途中何回も休むことになります。
岩場は両手を使って登るのですが、それほど広くもない場所をランナーがぞろぞろやってくるので、邪魔しないように気を遣いながらです。コース取りも難しい。
そんなこんなで八合目を通過したときは3:52:55。近くのランナーから、まだ大丈夫という声も聞こえてきますが、いや、こちらにはその余裕も、脚も残っていません。
とにかくひたすら登って、途中で頂上を見上げると、とてもあと10分でたどり着けるとは思えない景色で絶望的な気分になります。
しかも頂上手前の狭い階段に、一般の登山客が大きなリュックを背負って登っていて越せません。
声をかけて横に移動してくれましたが、その時点であと数分。頂上付近からは、ものすごい声の応援が聞こえます。
「まだ間に合うぞ! がんばれ!」「行けるよ! 早く! はやく!」「急いで! 完走できるよ!」
もういろんな声が混じって応援してくれるのですが、本当に間に合うのか疑心暗鬼のまま、必死です。
両手で階段をつかんで、手に足を引っ張ってもらうような感じで進みます。
登り切って先に完走していたランナーに、拍手とハイタッチで迎えられたときはホントにほっとしました。
なんとも言えない達成感と、こんなレース二度と出ないぞ!と。でもそう思うのはその時だけですね^ ^
それから昨年まで、7回出場したことになります。(2014年はまさかのエントリー忘れでしたが)2013年と2018年は練習不足もあり八合目でアウト。
2016年と昨年2019年は天候の悪化で五合目打ち切りになってしまいました。
そんなわけで9回の出場で山頂完走は4回、五合目完走が3回、八号目DNFが2回、です。
もう60歳なので十分頑張ったと思いたいのですが、来年10回目の出場と5回目の完走を達成したら、そのほうがキリがいいかな、とも思い出しました。
完走できるか分からないのにね(^_^;)
- 2010年 63回 五合目 2:12:56
- 2011年 64回 山頂(以降同じ) 4:29:08
- 2012年 65回 4:28:21
- 2013年 66回 3:56:17 (八合目関門) DNF
- 2015年 68回 4:23:19
- 2016年 69回(五合目打ち切り) 1:52:59
- 2017年 70回 4:20:43
- 2018年 71回 4:12:29(八合目関門) DNF
- 2019年 72回 2:05:28(五合目打ち切り)
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