富士登山競走は毎年7月の最終金曜日に行われます。
ちなみに「競争」でなくて「競走」です。よく間違えるんですよね^_^;
今年は26日。天気は微妙でしたが、台風の影響は土曜日以降だろうと思っていました。
車で会場に向かっている時も、多少の雨は降ったりしてましたが、予報ではまあ大丈夫だろうと。
このレースに限りませんが、ランニング競技の記録(タイム)は、ランナーの力やコンディションだけでなく、天候によってもかなり変わります。
まずは風。雨は土砂降りでなければまだいいのですが、強風、向かい風は大敵です。
10年以上前ですが、静岡の田子の浦の海岸沿いのレースは大変でした。
往復のハーフマラソンでしたが、往路は追い風でそれこそオーバーペースになるくらい気持ちよく走れました。が…
当然のことながら、折り返しを過ぎてからはとんでもない状態に。
前半飛ばし過ぎたダメージもあり、15㎞くらいからはまったく脚が進まない状況になってしまいました。
最近はそうでもないですが、荒川沿いのレース、たとえば板橋シティマラソンは、やはり風の影響で前半と後半ではまさに天国と地獄、になったりもします。海沿い、川沿いのレースにはつきものなので仕方ありません。
あともうひとつ、気温と湿度もかなり記録と相関関係があります。
もちろん暑いのはダメですが、寒過ぎてもダメ。身体が固まってしまって、可動域が小さくなるのか、スピードが思うように出ません。
それで今年の富士登山競走ですが、なんとも言えない気候でした。
5時過ぎに駐車場の鐘山グラウンドに着いて、スタート地点までのシャトルバス待ちの行列に並んでいたら、雨がポツポツと。
あいにくというか、4人とも誰も傘を持っていない状態で25分くらい待つ羽目になりました。いや、並んでるランナーたちもほとんど傘なし!みんな予定外だったんですね。
幸い雨脚はそれほど強くならず、スタート地点の富士吉田市役所に着いた時には止んでいました。
そのままスタートの準備をしようとしたら、アナウンスが聞こえます。
「本日は悪天候のため、山頂コースは5合目打ち切りとさせていただきます。皆様の安全を考えてのことですので、ご理解ください。」
…という感じでしたかね。
この日に備えて試走を2回やったり、酸素の少ない状態を作るために暑いのにマスクをして走ったり、登山競走用の練習を積み重ねていたラン仲間は「信じられない!」という顔で呆然。
3年前に打ち切りになった時は、確かに雨も強くて止む感じではなかったので、諦めもついたでしょう。が、今回はそこまでひどい状態ではありませんからね。
一方でそれほど山登りの練習をしていない私はちょっと複雑です。
いや、もちろん山頂に行かなければこのレースに出る意味がないのですが、毎回4時間半の制限時間に苦しめられている身としては、ですね。
標高差約3,000mを一気に駆け上がるのは、何度やっても苦しさしかありません。(じゃあなんで出るの?と言われても答えられませんが(・・;))
いずれにしても決定が覆ることはないので、気持ちを切り替えて、とにかく前半から飛ばしていこう、できれば2時間を切ろう、と。
今までの5合目最高タイムは1時間52分59秒。3年前、やはり打ち切りになった時のタイムです。あわよくばこの更新を目指します。
7時スタート。Bブロック中団からですが、集団の中で追い越すのはなかなか大変です。
それでも5合目で終わり、という安堵感から飛ばします。馬返し直前の急坂も歩かず行きます。
馬返しまでの目標は1時間。2分40秒ほど遅れましたが、ここから57分で行けば2時間は切れるはず。
…が、そうはうまく行きません。
山道に入ってしばらくして、前方のランナーが集団で止まっている、いわゆる人の渋滞が。
本当に数メートルですが、人が1人しか通れない、シングルトラックの箇所ができていたんですね。
仕方なく通れるまで待つわけですが、ここで横から割り込もうとするランナーに、あちこちから厳しい声が!
「ここで追い抜くなよ!」「みんな待ってんだよ!」
そう、みんな時間との戦いなので、殺気立ってます。これは関門ギリギリ通過できるかどうかの瀬戸際になるとさらに激しくなるんです。前のランナーに「早く行け!」みたいな。
まあマナー違反はいけませんが、同じランナーですからね、渋滞もレースのうち、くらいの余裕も欲しいかな(^_^;)
だって競「争」じゃなくて「走」なんですから^ ^
ここで2分近くのロス。やむを得ません。
でも、ここからがさらに問題だったんです。
暑さはそれほど感じなかったのですが、とにかく蒸して、汗を思った以上にかいていたようです。
そのせいか、本格的な山道に入ってすぐ、足に違和感を覚えます。
最初は右脚、そのうち左脚、ふくらはぎがいつ攣ってもおかしくない状態になりました。
大きな段差を越えようとする時、あるいはフラットな場所で走ろうとする時がダメなので、なるべく脚を小刻みに、小さな段差を探して歩くしかありません。
止まってストレッチをするのも効果があると思えず、何よりいったん止まると気持ちが切れそうだったので、とにかく騙し騙し登り続けます。
攣ったら終わり、の覚悟でしたが、なんとかゴール。馬返しからは200人以上のランナーに越されました。
「応援ナビ」によれば1時間5分28秒、目標は達成できず、しかし山頂だったら無理だったろうな、というほっとした気持ちもあり、やはり複雑。
昨年は8合目関門で時間オーバー。2年連続で山頂を見ていません。
データを見ると今年の出場者の中に60歳代が92人(うち女子4人)、なんと70歳代も6人!
それを見たら60歳になる来年、再チャレンジしなきゃいけませんね(^◇^;)
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