「花束」は結婚式の披露宴でもよく歌われるそうです。曲名がカップルの幸せを象徴しているからでしょうね。
でも、その歌詞をよくよく考えると披露宴向きかどうかはちょっと?ではないですか。この2人、本当に幸せいっぱいの状態で、不安やすれ違いが少しもないのか、と言われるとそうでもない気がしませんか。(と最初は思ってました。)
歌詞に登場する2人は、つきあい始めて間もない頃。まだお互いに遠慮して、会話が続かなかったり、本当の気持ちが言えなかったりする。
大好きな気持ちはあって、それは相手も同じだと思っているけれど、このままずっと一緒にやっていけるか、それもちょっと不安になったりする時期ですよね。
だから彼女は、「どう思う? これから2人でやっていけると思う?」って聞きたくなる。
それに対して「僕」は、煮え切らない感じで「んん、どうかなあ」です。でもこれは「大好きだからきっとうまくやっていけるよ」とはっきり言うのが照れ臭いからですよね。
そのあとに、「でもとりあえずは 一緒にいたいと思ってるけど」と言うのも、「とりあえず」をつけないと照れ臭いから。本当はとりあえずじゃなくて、「君とならどんな朝も夜も 夕方だって 笑い合って生きていけるんじゃないかと 思うんだよ」なんですよね。
思ってることをはっきり言えないのが、バックナンバーの真骨頂です(笑)
その「僕」の気持ちを知ってか知らずか、彼女は「そうだね だけどさ 最後は私がフラれると思うな」と言うんですが、ん、こうなると「別れ」が前提ってことですか?
いくつかの可能性を考えてみました^_^
- 「僕」には他にも好きな人がいる。最終的にはその人のところに行ってしまうのではないか⁉︎
- 「僕」よりも「私」の方が好き!→最終的にはその気持ちのずれが原因でフラれるんじゃないかと心配。
- 付き合ってはいるけど、二人の間にどこか距離感や違和感が→別れの予感もあり、その時は「私がフラれる」でいい。(「僕」への配慮?)
- 「僕」の心変わりを予告して、逆に気持ちが変わらないように。
- つきあいが始まり、「僕」に気持ちを許し始めた。軽いジョーク?
・・・どれもなんかしっくりきませんね(^_^;
ではもう一箇所、「浮気しても言わないでよね 知らなければ悲しくはならないでしょ」はどうでしょう。
- 浮気されても知らないままで好きな「僕」と一緒にいたい(ことばそのまま)
- 誰かを好きな「僕」への不信感
- 浮気なら(本気でなければ)許す、縛らない。
- (本当は)浮気はしないでほしい。
- 浮気が発覚したら悲しいので別れる
- 軽いジョーク
・・・いや、これはもっとしっくりきません( ̄。 ̄;)
歌詞を分析しているいろんなサイトを見ても、彼女の気持ちについてはさらっと流しているのですが、本当のところ「僕」に対してどう思っているのでしょうか。
でもその手がかりになるのは、結局「僕」のメッセージなんですよね。
「曲がった事」が何なのかは分かりませんが、過去の自分と訣別して、新しい未来を「君」とふたりで作っていきたい、という決意です。
(一緒にいれば気持ちがすれ違ったり、意見が分かれることもある。でもそのときはきっと僕が悪いんだと思うよ。)
(君がいてくれることが大切なんだ。だからいつもちゃんと「ありがとう」って言うよ。)
これは「君」のことを大好きだけじゃなくて、本当に信頼してるってことですよね。
ちなみに、すごい上手いなあ、と思うのがここです!↓
「ごめんごめんありがとうごめんくらいの バランスになる危険性は少し高めだけど 許してよ」
感謝の言葉に対して、「謝罪」の言葉はその3倍。75%は謝ることばかりになるだろうと。(しかも「ありがとう」の配置が絶妙!)
過去の自分を振り返るときっとそうなるだろうという、正直さに思わずニヤリとします(^_^)
そうなんです、「僕」が「君(自分)」のことを大好きだって、彼女はちゃんと分かっているんです。「フラれる」とか「浮気する」なんてこれっぽちも思ってないんです。
でも「僕」が照れ屋で自分の気持ちをはっきり言えないことも分かっている。
だから、いろんな言い方をして「僕」の気持ちを和ませてくれるんですよね。
信頼し合っているからこそ言える軽口っていうのがいちばん近いんでしょうか。
「僕」は、そんな彼女の気持ちがよく分かるので、「フラれる」とか「浮気」って言葉を言われても逆に嬉しいんじゃないかな^ ^
それでやっぱり思うんです。いえ、照れ屋なのに最後にとうとう言ってしまうんです。(言わされた⁉︎)
「僕は君が好きだよ」
んんとりあえず…やられました(^◇^;)
続きは↓
https://penta-3.com/2019/08/16/back-number-daijinakoto/
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