withコロナの教育を考える ~オンライン「授業」の前に~

教育

この2か月の大きな変化

2月27日、政府が3月2日から春休みまでの休校要請を発表しました。

その後、4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡に緊急事態宣言が出され、全国の多くの学校も5月6日まで休校を延長しました。

2月27日の、突然の休校要請の時点では全国の感染者数は171名。このときは「高齢者、基礎疾患を持っている人以外は重症化しない」という説が飛び交っていたこともあり、「急になぜ?」という感じでした。

しかし、その後感染者は増え続け、4月20日時点では10,974名。この2か月弱で50倍以上になったことになります。

年齢にかかわらず重症化する例も出始め、志村けんさんが亡くなったという衝撃もあり、この新型コロナウィルスの危険性が周知されるようになりました。

こうなると命を守るため、医療崩壊を防ぐため、学校の休校も当然という空気になってきています。

感染増加に歯止めがかからず、4月16日には緊急事態宣言が全国に拡大。このような状況で、5月7日に学校が再開できるのかはきわめて難しく、すでに全国の自治体の中には5月中の休校を決めたところもあるようです。↓

https://www.gifu-np.co.jp/news/20200417/20200417-233508.html

もちろん学校は5月7日の再開予定日に合わせて準備をしていますが、おそらく再開は難しく、また再開したとしてもすぐに全員がそろって登校するということにはならないでしょう。

つまり、この生徒が学校に来られないこの状態がまだしばらく続く、と考えていたほうがよさそうに思います。

だとしたら、どんなことが学校に必要なのでしょうか?

「オンラインで授業を」と言うけれど

3月の時点では、ともかく春休みまでしのげば新学期からは通常通り学校が始められる、という雰囲気だったように思います。

前例のないことばかりではあったけれど、それぞれの学校で工夫をしながら、生徒や保護者の理解も得られてやって来られました。

しかしこれだけ長期の休みが続き、先も見えないとなると、話は変わってきます。

そして今学校でいちばんの関心事は「オンライン授業」をどのようにするか、になっているようです。

けれど、今問うべきはそこではない。「学校が」授業をできないことの前に、「子どもたちが」この状況をどう感じているかです。

生徒がいまどんな思いで生活しているのか、そのことを先生たちは聞き取れているのか、その不安や疑問に答えられているのか・・・

杞憂ならばいいのですが、いろいろな学校の様子を聞いてみると、やはり少なからぬ疑問が浮かび上がってきます。

  • 家庭学習のための課題を配布したり指示したりすることで終わっていないだろうか。
  • 「オンライン授業」の導入ということばかりに気を取られていないだろうか。
  • 「今は何もできない」と、上からの指示待ちになっていないだろうか。
  • 先生たちの意識の差も広がっているのではないだろうか。

いずれにしても、今の学校の中心課題は「授業をどうするか」という点です。

結果として、こうなるまで良くも悪くも学校が担っていた「生活面の指導」は一切できなくなったので問題にされることはありません。

ただ「学習指導」の欠如だけがクローズアップされています。

けれど、生徒たちに聞いてみると、もちろん勉強は心配だけれども、それ以上に友達に会えなかったり、学園祭がどうなるかだったり、部活動の試合がどうなるかだったりが気になるわけです。

特に3年生は、この状況を仕方ないと思いながらも、最後の機会がどんどん失われていくことへの辛さを感じています。

「オンライン授業」という言葉がニュースや新聞で出てくるたび、中心にいる生徒の思いが置き去りにされているような感じがするのです。

問題なのは「学習の停止」ではなく、学校というリアルな場所でこそ実現可能だった、大きな括りでの「学びの停止」なのではないでしょうか。

今できること、確かにそれはそれほど多くありません。電話を1人1人に掛けるのもよいけれど、あまりにも労力と時間がかかるし、意外と1対1で本音は言えないもの。分散で登校させて、そのたびに机や椅子を消毒するようなところもあるようですが、そこまですると先生たちが疲弊してしまうのではないでしょうか。

短くてもいいから生徒や保護者にメールをこまめに送る。HR通信や学年通信を学校ホームページに載せる。呼びかけに答えない、答えられない生徒がいたとしてもあきらめずにオンラインで呼び続ける。

そういうコミュニケーションの部分から入ることが、「先生に放っておかれてない」と思えるようなアプローチではないかと思います。

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