「行きかふ年もまた旅人」(松尾芭蕉)〜“Without haste, but without rest.”(ゲーテ)

日々のこと

8月もあと残り3日。甲子園が終わり、蝉が最後のあがきのように鳴き、トンボが飛び始めると、もう秋です。

夏の終わりはいつももの悲しいのですが、今年はまた格別。もしかしたらこういう夏休みも最後?と思うからでしょうか。

「行きかふ年もまた旅人」と言う芭蕉は、この言葉によって自らの止み難い漂泊の思いを表そうとしたようですが、いや、今の気分はまさにこの文字通りです。

過ぎ去った時間、今という時間、そして未来。その中を旅人のようにぐるぐる回る。実際に「行き交う」ことはできないけれど、思いは確かにそこにある。

還暦を直前にしての感慨なのですが、この4か月ほどに書いたブログを振り返ると、まさにそんな感じですね。

仕事柄というわけでなく、考え、書くことは子どもの頃から好きでしたが、いつの間にか遠いものになっていました。

日々の生活に追われて、という言い訳もありますが、それ以上にそれを続けようという動機がありませんでした。

ブログを書き始めて分かったこと。それは自分と向き合うという、大切だけどおざなりにしがちなことを、否応なしに問われるということでした。

何のために書くのか、の前に、何を考え、どう生きてきたのか、どう生きようとするのか。悪戦苦闘しながらも書こうとすることでそれが確認出来るのだろうと。

走ることと同じように書く。旅人は月日のなかを廻ります。

“Without haste, but without rest.”「急がずに、だが休まずに。」(ゲ−テ)

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