アクティブ・ブック・ダイアログ(ABD)とは、1冊の本をグループで分担して読んで、それを対話によって共有するという、読書の手法です。
アクティブ・ブック・ダイアローグ®とは何か?
開発者:竹ノ内 壮太郎
http://www.abd-abd.com/
アクティブ・ブック・ダイアローグ®は、読書が苦手な人も、本が大好きな人も、短時間で読みたい本を読むことができる全く新しい読書手法です。
1冊の本を分担して読んでまとめる、発表・共有化する、気づきを深める対話をするというプロセスを通して、著者の伝えようとすることを深く理解でき、能動的な気づきや学びが得られます。
またグループでの読書と対話によって、一人一人の能動的な読書体験を掛け合わせることで学びはさらに深まり、新たな関係性が育まれてくる可能性も広がります。アクティブ・ブック・ダイアローグ®という、一人一人が内発的動機に基づいた読書を通して、より良いステップを踏んでいくことを切に願っております。
以前から興味があって、これは授業にも使えるなと考えていました。
マニュアルは上↑のサイトから無料ダウンロードできるので、それを今読んでいる「舞姫」に少し応用してやっていたりもしたんです。
ただ、やはり一度本物を体験してみないとと思っていたところ、開発者の竹ノ内壮太郎氏がファシリテーターということを知り、平日の3時から開催というスケジュールだったのですが、思い切って休みを取って参加しました。
↓こちらのイベントです。
仲山進也『組織にいながら、自由に働く。』発刊1周年記念
peatix.com/event/726939
事前に読まなくてよい読書会(通称:発売後だから読書会)
──ABD(アクティブ・ブック・ダイアローグ®)開発者・竹ノ内壮太郎氏がファシリテーターで登場!
一言でいうと、3時から6時40分くらいまで、途中10分ほどの休憩はありましたが、時間を忘れるほど集中できて楽しい会でした!
参加者は全部で24名。それに竹ノ内氏(会場では通称そーちゃん)、著者の仲山進也氏、本の編集者である柏原さん。
会場の東京日本橋タワー10階には、7階でセキュリティチェックを受けないと入れないシステムでした。

Peatixで参加申し込みをすると、メールでバーコードが送られてくるので、それを入り口付近の機械で読み込ませます。
名前等を確認すると、今度は別のQRコードが発行されて、それを入口でまた読み込ませて通ります。
これも初めての体験だったので、少しドキドキしました(^_^;)

さて、会場に到着。4人掛けテーブルが6台。座席は自由です。

そこで同席した方が、たまたま山梨から来た方で、ちょっとびっくり。でもそのあと名刺交換をしたら、みなさん奈良、大阪、福岡からも来ていました!
シールに名前を書いて名札代わりにします。ABDに何回も参加している方も、知り合い同士の方もいらっしゃいますが、私はすべて初対面。でも和やかな雰囲気の中、ほぼ定刻に会が始まりました。
さて、チェックイン。まずGCPと名付けられたアイスブレイクからスタートです。
GCPと言っても、つまりグーチョキパー。ABDを今までガンガンやってきた人はガンガンのG。チョコっとやったことがある人はC。全くやってない人は真っ白(ピュア?)のPです。
みんなで一斉にジャンケンして、GCPの組み合わせをなるべく作ってグループに。その3人くらいで今度はチャット。まあ自己紹介です。
という感じで何人かと話をすると、不思議に緊張がほぐれて、場の雰囲気も和みます。
そのあと、本日の課題図書「組織にいながら自由に働く」にちなんでの問題。
「あなたの今の組織にいながらの自由度は? 1〜100までで点数化してください。」
中には100という人も何人かいる中で、私の点数は20。参加者24名中、下から2番目でした。まあ納得です(^_^;)
点数が低い順に並んで円になり自己紹介。これで全員の名前が分かりました。
ミニグループから全体へ。初対面同士ですから、こうした方法で緊張をほぐすのはとても有効ですね。
竹ノ内氏から、今日の会を快適にするための注意点が話されます。
- 時を守ろう!(話すときはタイマーに従う)
- 話を聞こう!(誰かがしゃべっているときは静かに。トーキングオブジェクトを持っている人だけが話せる。)
- 発想豊かに!
このあと、「組織にいながら自由に働く」の前書きと後書きをコピーしたものをページ毎に配ってサマリー作り。
こちらは短い文章ですから、本番?に向けての練習です。B5用紙1枚に50字ほどで、自分の担当箇所をまとめます。

さらに、今日のABDの後、3年後に自分の自由度はどれくらいかを聞かれました。
3年後はもう今の仕事を辞めて、自分のしたいことをしていたい!という願望、期待値を込めて自由度は100!です。たぶんアップ率はナンバーワンだったでしょう(≧∇≦)
それで再度並んだら、今度は上から2番目でした。まあ当たり前ですね(^_^;)
ではいよいよ、本格的サマリー作りとプレゼン、トーキングタイムに入ります^ ^
「組織にいながら自由に働く」をコピーして、3〜4ページくらいずつのサマリー作りを担当します。
本来はもう少し長く、1人で行うそうですが、今日は人数が多いのでこの長さ。20分以内に読んだ内容をB53枚、約150字程度でまとめなければなりません。
それにしてもその本を書いた著書がそこにいて、自分の書いた本をブツ切りにされて読まれるって、どんな気持ちなんでしょう(^_^;)
この本のポイントの1つが、仕事の「加減乗除の法則」です。いえ、まだ読んだことがないので、そうらしいです(^◇^;)
そこでサマリーも、この4つのステージ毎にまとめていきます。

見にくいと思いますが、いちおう全員のサマリーを画像で。


それぞれの書き方、まとめ方があって面白いですね。
サマリー完成後、1人約1分以内でのプレゼンを行います。著者になりきったつもりで!
「加」のステージとは、組織の中でどう仕事に向き合うか、自由に働くための積み上げ、準備期間というふうにも捉えられました。


今度は積み上げたものを「積み減らし」。自分がやりたくて得意で喜んでもらえる仕事だけにシフトしていく時期。
「他由」でなく「自由」、「暇と退屈は違う」など、思わず頷いてしまうキーワードがたくさん出てきます。


正直に言えば、この時点では本の全体を読んでいないので、他の方のプレゼンを聞いても、断片的にしか理解できていません。
ただ、その部分を担当した方が、もっとも印象に残ったところを発表するので、そこを頭の中でつないでいきます。
このステージでは、自分だけでなく仕事のウチソトの仲間たちと、新しい関係、新しい何かを作っていくということでしょうか。



ここでやっと自由に働くというステージにたどり着きました。
最後は本の編集者である柏原さん、著者の仲山氏が登場してプレゼン。
「際者」という言い方があまりに言い得て妙でした!
というわけでプレゼンが終了。頭の中には「なるほどな!」と「?」が渦巻いていますが、とにかくここまであっという間の2時間でした。
このあと、著者の仲山氏のお話、フリートークとなるのですが、これがまた面白かったんです。
著者から直接お話を聞ける贅沢
著者の仲山氏はあまりにもフィールドが広い方です。Facebookによればこんな感じなんですが。

とにかくそのお話の内容も、話し方も人を惹きつけて離しません。
まずはプレゼンを聞いての仲山氏の感想です。(ちなみにここから缶ビールとおつまみが入ります!^ ^)
ABDで自分の本を読まれてプレゼンされると、とにかくモヤモヤすると。
自分の言いたかったことがきちんと伝わっていない感じですね。
それはそうでしょうね。参加者の多くが本を読んでいない訳ですから、全体像がつかめないのも無理ない話ですが、当の著者にしてみればねー(^_^;)
…ということを、ユーモア溢れる口調でサラリと言ったあと、驚きの行動が!
youtubeのこの動画を大型ディスプレイで流し始めたんです。↓
時間も残り1時間もない中で、この動画を延々と! あとでご本人に確認したら8分とおっしゃってましたが、もっと長く感じました^_^;
動画ではひとりの少年が、ひたすらサッカーボールを壁に向かって蹴り続けます。
それを何千、何万と繰り返すうちに、ボールのスピードも蹴る技術も上がっていく。
「100万回」を謳っていますが、わずか?5万回くらいでものすごく難度の高いボールを蹴れるようになっていく。
この本の柱が「加減乗除の法則」ですが、仲山氏はまず「加」の大切さを強調していました。
こういう地道な積み上げこそが「加」であり、それをしないで自由になりたいというのはただのワガママでしょうと。
会社に所属して安定を得ながら、自分の好きなことを自由にする…それは理想かもしれませんが、そのためのステップ、苦労、努力があってこそ。
本のタイトルに惹かれてそのノウハウをと思って参加していた人にとっては耳の痛い内容、胸に刺さります。
その後の「減」、「乗」、そして自由に働く、「除」の段階の話もありましたが、最初の動画とそれにまつわる話のインパクトがありすぎて、印象が薄くなってしまいました(^^;)

というわけで、帰ってからすぐに全文を読みました(仲山さん、ちゃんとアマゾンじゃなくて楽天ブックスで買いましたよ(^_−)。)
会は18時までの予定でしたが、最後に参加者一人一人から、今日参加しての思いや気づきを話します。それもそれぞれ重みあり、ABDは確かに深い学びに繋がってるなあと感じました。
19時前に終了し、このあと参加者数名で懇親会へ。もちろん竹ノ内氏、仲山氏、編集の柏原氏も一緒です。
ここでもまたいろいろ面白い話が…(^。^) 次回、「組織にいながら自由に働く」(本当におススメ!)のレビューとともにご報告します。
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